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『人生スイッチ』は噂以上の酷い映画だった(※褒めてます)

 

 

アルゼンチン・スペイン合作映画『人生スイッチ』を観た。

 

 

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(映画公式サイトより)

 

 

『人生スイッチ』はオムニバス形式のコメディ映画。

HuluやNETFLIX、dTV、U-NEXTなどの大手動画配信サービスでデジタル配信もされている。

 

酷い映画だという噂は聞いていたため、その心づもりで観始めた。

しかし、予想の斜め上をいく酷さだった。

 

 

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(映画公式サイトより)

 

 

この酷さを言葉で伝えるには、私の筆力はあまりに乏しい。

しかしその一片でも未見の人に伝えるべく記事の作成を試みようと思う。

 

ちなみに褒めている。

 

 

 

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『人生スイッチ』は6つのショートストーリーから構成される。
いずれも“怒りのスイッチ”を押してしまった人たちの復讐物語だ。

 

例えばオープニングである第1話はこんな感じ。

 

 

第1話:おかえし

偶然同じ飛行機に乗り合わせたファッションモデルと音楽評論家。何気ない会話を続けるうちに、2人にはある共通点が見つかった。ところがその会話を耳にした他の乗客が「それ、私も知ってる」と声をかけたことで、穏やかだった機内の空気は一変する。

 

 

登場人物は6話すべて異なるし、舞台も飛行機から結婚式場までと幅広い。

 

復讐のタイプもそれぞれだ。

積年の恨みタイプもあれば、その場で発生した怒りの逆襲タイプもある。


ラストも様々で、そのまま復讐が敢行されてのバッドエンドもあれば、どんどん話がおかしな方向へ進んだ挙句、ズレた結末に終わるものも。

また復讐が完了した後に予想外のハッピーエンド、という話もある。

 

 

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すべての話に共通しているのは、ジャンルが明確に“ブラックコメディ”であること。

 

それも、練りに練られた筋書きとラテンの激しさをあわせ持つブラックコメディだ。

きちんと筋を通した上でメチャクチャなことをやっている。

 

一言で言えば、酷いのだ。

 

 

 

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具体的にどんな映画なのか、ネタバレに気をつけつつちょっとだけ紹介しよう。

例えば第2話:おもてなし

 

ある夜、郊外のレストランを1人の男が訪れる。店はガラガラで、中にいるのは店主の女性とウェイトレスだけ。

愛想よく男を出迎えたウェイトレスだが、注文もとらずに厨房に戻ってきた彼女はどこか様子がおかしい。

 

店主が訊くと「あの男は昔、私の父を自殺に追い込んだ高利貸しよ。あいつに面と向かって罵声を浴びせてやるのをずっと夢みていたわ」と言う。

 

この話を聞いた店主のおばちゃん、ウェイトレスと同じ様に、目に怒りの炎を宿らせる。

そして当事者のウェイトレスより復讐にノリノリに。

 

「罵声を浴びせるだけでいいのかい?」

「料理に猫いらずを入れな。5分で心臓麻痺さ」

「世直ししなよ」

と物騒な復讐をウェイトレスにそそのかす。

 

しまいには「刑務所も悪くないよ、友達ができれば楽しいし・・・」

えっ、入ったことあるの?とウェイトレスが訊くと、答えはイエス。

 

 

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おばちゃん、超カッコいい。

しかしこのおばちゃんの強すぎる正義感が、事態を思わぬ方向へ推し進めていく。

 

 

 

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本作は6話すべてで酷い展開が巻き起るのだが、そんな中でも「あの話」は多くの人が一番気にいると思う。

6話中で最もスカッとするハッピーエンドだからだ。終わりよければ(そこに至るまでのストーリーがどんなに酷くても)すべてよし。

しかしそうとは知らずに観てほしいので、何話かは言うまい。

 

ただ個人的には、第3話:エンストが一番好き。

新車に乗った都会男とオンボロ車に乗った田舎男の対決を描く話で、復讐の火種が6話中で最もくだらなく、ゆえに最も酷い話だ。

しかし「ブラック」「コメディ」両方を満たすオチは最高だと思う。

 

 

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酷い酷いと言ってきたが、本作はアルゼンチン至上最大のヒットを記録した、ラテン映画史に残る作品だ。

 

それもまったく不思議のない話で、本作の製作にはスペインを代表する名監督ペドロ・アルモドバルも名を連ねており、さらに映画『笑う故郷』でヴェネツィア国際映画祭男優賞を受賞したオスカル・マルティネスも出演している。

 

最高のキャスト・スタッフ陣が生み出した傑作・・・が、やっぱり、この映画が国内ではアナ雪の2倍以上の興行収入って、アルゼンチンって一体どんな国なんだ。

 

未見の方はぜひ。
好みはわかれるでしょうが、退屈だけはさせません。

 

 

 

 

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