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SRファンには絶対観てほしい負け犬ラップ映画『パティ・ケイク$』

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海外映画好きなわたしですが、マイベストムービーTOP5にガッツリ食い込んでいる邦画がひとつだけあります。入江悠監督作『SR サイタマノラッパー』です。

 

【中古】 SR サイタマノラッパー /駒木根隆介,みひろ,水澤紳吾,入江悠(監督、脚本),岩崎太整(音楽) 【中古】afb

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当時無名だった入江監督が自身の貯金で製作した低予算作ながら、ミニシアターでの上映を皮切りにジワジワ口コミで人気が広まり、ついには大ヒットを記録。まさにインディペンデント映画のシンデレラ

 

この時点でもう5億点ですが、そうした背景とは無関係に内容がすばらしい。とにかく登場人物みんなカッコ悪くて最高!カッコ悪いのにみんな大マジなのが最高!大マジなのにみんなカッコ悪いまま抜け出せないのが最高!

そしてカッコ悪いのも大マジなのも抜け出せないのも「これわたしなんじゃないか」と思わせてくれるほどのリアリティでもって、突き放して描いているところが最高!!

そしてそして、そんなにみんなに冷たかったのに、ラストであんな・・・あああ最高!!!

そんな最高な映画です。

 

「ぜんぜんわかんねーよ」って?もういいから観てちょうだい!観てくれないなら、もう話すことは何もないわ! 

嘘よ!待って!帰らないで!もう少しだけここにいて!

 

 

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今回ご紹介したい映画は、現在公開中のラップ映画『パティ・ケイク$』。 

同じラップ映画でも『SR サイタマノラッパー』が手作り感あふれる映画だったのに対し、こちらはまさにプロが作った映画という印象です。特に作中最重要シーンであるラップを歌う場面は、ここだけ切り取っても十分見応えのある作品になるほど、映像・音楽ともにハイクオリティ。

 

 

それでもこの2作、すごく重なるしリンクする作品なんです。パクリとかそういう話ではなく、根本的なテーマが共通している。

 

『SR サイタマノラッパー』は埼玉の片田舎に暮らす青年・IKKUが、『パティ・ケイク$』はアメリカの田舎町に暮らす若い女性・パティが主人公。

2人とも20代、ぽっちゃり体型、実家暮らし、周囲からバカにされがち、ラップが大好き。ラップで成功し地元を出る日を夢見て、日々ラップの練習に励んでいます。

 

ところがちっともうまくいかない。IKKUは「俺たちは埼玉から世界に発信するんだよ!」と女友達にラップについて語るも「おまえ宇宙人かよ」と一蹴されるし、パティは「名前はキラーPよ!」と母親にラップ活動を伝えるも「おおこわい、娘が殺人鬼になるっての?」と茶化される。

 

おまけに「ついに来た!チャンスだ!」と期待したある機会も、2人を待っていたのはみじめな結果。IKKUは観客(公務員の方々)を前にしたステージ、パティは神と崇める憧れのラッパーと一対一で、持てる力の全てを尽くしたラップを披露しますが、いずれも何の感動も相手に与えられず冷たい反応を返されます。

 

もちろん重ならない部分もたくさんあって、例えばIKKUはニートで妹からもコケにされてますが、パティはがむしゃらに働いて飲んだくれの母と病気の祖母をサポート。母や祖母との関係性もテーマの1つになっています。

また、IKKUは全編通して女の子とチューもできないけど、パティには山小屋で「ボブ・・・💕」みたいなほほえましい展開も。うっかり死霊でも蘇らせて喰われちまえ。じゃなくて、主人公のキャラ設定こそ似ているようで実は違うんですね。

一番大きな違いは、パティには音楽の才能がありそうなのに対し、IKKUにはなさそうなこと。この違いが2作のラストの違いを生んでいます。

 

それでも「この2作は同じテーマだ」と感じるのは、夢を見て、努力して、期待して、踏みにじられて失う経験をした2人が、最後に歌うラップがすごく重なるから。

2人ともそうなって初めてカッコつけたラップではなく、カッコ悪いところをむき出しにした思いをラップにできたんです。 

 

これってラップに限らず、多くの人が経験することなんじゃないでしょうか。カッコよくなれると信じて夢を見るけど、現実に打ち破られる。そこでどうしたらいいのか?その答えこそが、この2作のテーマの根本的なものだと思います。

 

 

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とにかく『パティ・ケイク$』はおもしろかったけど『SR サイタマノラッパー』は観たことない人 or SRファンだけど『パティ・ケイク$』は観てない人は、とにかく絶対損はしないから、とにかくレンタル屋 or 劇場へGOして!じゃなきゃ、もう話すことは何もないわ!

嘘じゃないわ!

 

(※このようにラップ映画を観た後はテンションと言葉使いがややおかしくなるので、大事な用事のない時の視聴がおすすめです)

 

映画公式サイトはこちら→

 

 

www.kabo-cha.com